バトンタッチ~京都の町家を守る職人たち
2024年10月5日、BS朝日放送「バトンタッチSDGsはじめてます」という番組で、『京都の町家を守る 職人たち』というタイトルで当社若手大工さんが活躍する様子を紹介いただきました。
20分間まるまる使って、大工さんの挑戦を取り上げていただき、感謝しています。
京都・伝統の町並みを守りたい 町家改修の匠達
ナレーション(以下、N)「本日の物語の舞台は京都。日本の歴史と文化が息づくこのまちの景観が、今、失われようとしている。その理由は街並みを彩る京町家の減少」
荒木「大体年間7~800軒潰されています。大体1日2軒から3軒のペースで消えていくんですね」
N「消えゆく京都の風情、止めようとしているのが・・・ 若い力!」
荒木「京町家を残していこう、古いものを残していこうというのがうちの会社です」
N「歴史やエコな工夫が詰まった京町家、匠の技で守り抜く。こちらはなんと19歳、使命感に燃えています!」
高谷「(京町家は)守るべきもんだと思うので、自分たちがどんどん残せていけばいいかなと思います」
谷原「京都の町家、いいですね~ 風情があってとても素敵です。そんな〝日本の宝〟を守る、腕利きの大工さんたち。仕事現場に、お邪魔しました!」
京町家を100年先へ
N「京町家の改修をメインに行うこちらの会社。時刻は7時20分。続々の従業員の方がやってきた。それぞれ、トラックに必要な資材を積んで、担当する現場へ」
N「暮らしやすさのために、提案は細かいところにも。もともと重かった戸、それが簡単に動いた。実はこれ、担当の大工さんのアイデア」
斎藤「お客さんと一緒に家を直せているっていう感覚がやりがいを感じます」
谷原「伝統の京町家。文化を守っていくのに必要不可欠なのが、若いチカラです」
荒木「年寄りばっかの集団では将来性がないんです。若い大工さんを、ちょっとでも増やして、次の時代に残していければなと思っています」
N「一番の若手は今年入社の、大工見習、高谷さん」
フワリン「どうして、この仕事を選んだの?」
高谷「小さい頃から大工さんがかっこいいなと思って、ずっと憧れてたんです」
N「高校の求人でアラキ工務店を知り、『これだ』と感じたんだそう」
N「こうした、町家を守りたい気持ちは、ほかの若手も一緒。3年目の益倉さん。今、行っているのは押入づくり。実は、この会社では入社5年で大工さんとして独り立ちすることを、一つの目標として設定している。そのため、任せられる仕事はどんどん任せてやらせてみる」
フワリン「今後の目標は?」
益倉「自分が現場の責任者になって任されて、一軒家を直すっていうのが一番近い大きい目標としては、それがあるかなと思うんですね」
京都・伝統の町並みを守りたい「若い力」が続々!
N「昔ながらの木を扱う高い能力が、町家をなおす大工さんには必要不可欠なのだ。そこで、若手が始めたことが・・・」
工藤「最初はグー」
N「仕事後、倉庫に集まった、若手の社員たち。和やかな雰囲気の中で始まったのが・・・」
斎藤「みんなで自分のカンナ持ち寄って、鉋屑をいかに薄く削れるかというのをやります」
N「木が最終的な仕上がりとして、住む人の目に触れるため、きれいに削れているかは、その建物の良し悪しを左右する重要なもの。そんなカンナ削りの技術を高めるため、毎週水曜日の業務後に行われているのが、この薄削りの自主練習」
三谷「薄く削れるっていうことはですね、カンナの刃も研げてるし、カンナのことを理解してるってことです。それが仕事に繋がればなという想いで」
N「そう語るのは、この自主練を始めた中堅の三谷さん」
N「見習いの工藤さん、うまく削ることができません。すると・・・ 先輩からカンナの調整について、アドバイス」
工藤「もうこれはチャンスかなと思って、いろいろ教えてもらおうみたいな感じで参加しました」
N「『仕事中に見て盗め』だけじゃない。京都の伝統を守る仲間として、しっかりと、技術のバトンをつなぐ!」
三谷「全然関係ない世間話しをしながら、やっていることがいいんじゃないですかね。『普段どうやって研いでるんですか』とか、仕事中やったら聞けへんようなことも、言い合いながらできるんで」
N「ちなみに、そんな三谷さんの薄削りの結果は・・・?0.007ミリ! なんと髪の毛の10分の1ほどの薄さ!」
三谷「まあまあでしょ」
荒木「自主的にやってくれてるのでね。それはすごい嬉しい、言われてやるのは中の下って言いますよね。言われてやるよりも好きでやる方が何でも身につくので、上達の近道かなと嬉しく思っています」
N「日々、技術向上にいそしむ、若い大工さんたち。京町家の未来を担っているみなさんです! 陰ながら応援させていただきます!」


