長屋建てのリフォームI
京長屋の改修・リフォーム工事をご紹介させていただきます。
7軒長屋の真ん中のお住まいなのですが、長い間空き家のまま放置されていました。
この度、若いご家族がお住まいになられるという事で、全面改修することになったのですが、あまりに老朽化し、手の付け所がありません。しかしながら、一旦解体し、新築しようにも、間口が狭く、さらに使いづらくなるのが目に見えています。また、解体することにより、両隣のお住まいの強度も弱くなります。まわりの住宅に入って補強するわけにもいかないし、間口方向の壁を増やすのは使いづらくなり、全く喜ばれません。。。
さて、どうしたものでしょう。。。
いろいろと調べた結果、法的に問題がないとのことでしたので、思い切って、掲載する事にしました(^^)
こういうやりかたもあるということで、参考になれば幸いです。

壁は『ラス地詰張』みたいにみえますが、木目調のクロスです。間口2間と狭い空間。7軒長屋の中ほどのお住まいです。

思い切って、内部を可能な限り解体しています。長屋建なので、両側の壁は隣の家の壁。まるまる解体しても全体のわずか14%にすぎないため、大規模修繕にもあたらない面積です。

道路側に私の車が停まっています。家の反対側も通路になっています。内部を全部解体したら、幅4m弱の道路のような空間ができました。

屋根は残しています。これで、右と左の隣の建物がつながっています。ディズニーランドのペニーアーケードのような感じです。

さて、中ががらんどうになったので、給排水管を新調し、内部の基礎もやりなおします。階高を取るため、少し低めの基礎にしました。

内部の構造はほとんど新材です。この辺りまでできてくると、あとは普通の改修工事です。

隣家との共有壁なので、傷めないように気をつけながら、間仕切を作っていきます。

いきなり完成写真です(^^)。おかげで、間口一杯を有効に利用した長屋のリフォームが完成しました。

たくさん部屋を作ったので、この廊下が唯一奥まで見渡せる空間です。南側ベランダ越しに、外の道路が見えます。本棚などはできるだけたくさん天井一杯まで作りました。

キッチンはシステムキッチン。トイレ入口は少しでも広く取るため、壁をR型にまげて歩きやすくしました。
お施主さまからも、大変きれいになり、なおかつ丈夫になったので、喜んでいただき本当によかったです。
京都は土地が狭く、これからもいろんな案件がでてくると思います。そのときは、いまの気持ちを忘れずに、お施主さんの立場にたって、できる限りの工夫をしていきたいと思っています。