桂坂 黒の家(民家移築事例)
物件
- 所在地 :京都市西京区
- 主体構造:木造。越前から移築された民家を滋賀県今津より再度移築
- 旧建築年:1850年頃(江戸末期と想定される)
- 解体年月:1993年5月
- 工事年月:1993年7月~1994年1月
規模
- 高 さ :地上2階、軒高2893m、最高の高さ6709m
- 敷地面積:274㎡
- 建築面積:101㎡
- 延床面積:147㎡
経緯
- 施主が、譲ってもらえそうな茅葺屋根のしっかりとした農家風の建物をみつけたので、移築したいという申し出を受けました。
- 今津という豪雪地帯の建物で、痛んでいる個所もありましたが、骨格や利用可能な部分は残し、それ以外のところはできるだけ控えめに現代の技術で補うよう心がけています。
- もともと一本ごと木の癖を見ながら組まれた構造のため、一般に考えられている木造の軸組や尺貫法の寸法も、通り芯という考え方も通用しない建造物でしたが、職人の技術で施主の希望通りの移築が実現したもいのです。
- また、宅地の協定で、茅葺き屋根ができないため、ガリバリウム鋼鈑葺きとなっております。
- 施主は、彫刻家で、ある大学の先生ですが、テーブルや、洗面台、郵便受け等先生の作品も生かされており、今でも大事に住んでいただいております。
☆☆ 写真提供:新建築1995年4月号 ☆☆