アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

アラキ工務店 株式会社 アラキ工務店

5.一般のハウスメーカーとの違い

次の代までもつ住宅を提供します

 土台は桧やヒバ、柱は桧や杉等、用途にあわせて適材を使っていますが、一般の施工基準より一回り大きい材(一般に3寸なら3.5寸、4寸なら4.5寸)を使っています。例えば2間の梁なら、少なくと270㎜以上の材を必ず使います。もちろん、構造計算をすれば、そんなに材の大きさを気にしなくても良いのかもしれませんが、20年~30年たって、材が劣化したときでも、構造上問題のないように注意しております。
 また、「単に防腐剤を使っているから大丈夫だ」というような判断で土台に米栂を使ったりはしません。防腐処理をされたこの輸入剤は、高濃度の農薬プールに漬けて乾かしたものです。しかしながら、防腐剤の有効年数は5年程度。化学薬品が抜けた後、25年ほどすれば家自体が痛んできてしまうのです。
 また、柱や梁に集成材を使うことはしません。接着材料の強度がどれくらいもつかわからないからです。
 表面に突板を張った集成柱を使うくらいなら、節のある柱を使いたいです。梁に集成材を使うと梁背が小さく、天井の納まりが綺麗ですが、弊社ではあえて大きい材料を入れて化粧で見せています。
 無論木造だから22年(法的耐用年数)もてばいいんだといえば、それまでなのですが、弊社は次の代までもつ住まいを提供していきたいと考えております。

木のもつ能力を引き出す仕事をします

 弊社では、改修工事が全体の9割を占めています。さらにその中で、戦前の住宅が7割以上を占めます。既存の躯体にあわせて加工することが多く、仕口や継ぎ手の刻みは大工の仕事です。もちろん、プレカット(工場で機械で全部加工してしまう)の方が簡単で安価なのですが、どんな材料でも一律に加工してしまうため、木に合わせた仕口をすることができません。平均的な強度はでるのですが、木の能力を充分に引き出すことはできないのです。
 自前で仕口加工をしようとすると、当然職人の腕の熟練が必要です。そうした職人を育てていきたいのです。
 「木の見える仕事をする」と前にも書きましたが、言いかえると、大工の腕もみえるのです。どんな木工工事をしても、ビニールクロスを貼れば見えなくなる……というのでは、そんなに優秀な職人を育てる意味がありません。家を長持ちさせるために、最善を尽くす。そういう施工をしていきたいと考えております。

 新築の場合は、ご予算に応じてプレカットを依頼する事もあります。その場合も、弊社にて継ぎ手の位置や、柱の振り分けなどを指示しています。ご了承願います。

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