職人今昔
10.協組ニュース(おまけ)
年頭インタビュー 全京都建設協同組合理事長 荒木正亘
─90年代に入って、良い悪いの見方が変わってきましたね。経済優先から生態系・生活まで含めて考えていないとダメだと。経営者の間でも、自らの健康と家庭、人生を問い直すことがトレンドだとする風潮もありますが…
荒木 経済優先のアンバランスの反動でしょう。昔から環境問題にしても指摘する人はいたわけで、立ち行かなくなって大騒ぎしている。私の生活は、工務店経営と組合活動、趣味(珍しい骨董品収集)の三つで動いている。貧乏暇なしで結構忙しい。まず精神が健全でなければできない。体は次でしょう。リラックスさせる為に香をたいています。ハーブのような草の香でなく古くからの伽羅(きゃら)や麝香(じゃこう)、その他で作った香りはなかなかのものです。
─時代の価値観が変わる中で、もう一つ、景気の後退が進んでいますね。組合の舵取りとして何を考えますか。
荒木 組合ではプラン95を策定して、これからの京都の家づくり・まちづくりを進めていこうと考えています。現実にはプレハブ住宅に我々中小工務店の市場が奪われているわけで、住宅産業の先鞭を組合がつけていく必要がある。現在、プレカット、CADセンター、組合型住宅の開発に取り組んでいますが、積極的に進めたい。組合事業を通して組合員の力を結集することが必要でしょう。
─今の事業内容では…
荒木 既存の事業では、利用者サイドに立って考えると二つの改善が必要だと思っています。一つは共同購入の問題で、高い安いといった問題も重要ですが、如何に早く正確に商品を提供してくれるのか。その為には、産直の発想で価格問題も含めて流通を見直していく必要がある。良い商品を生産・供給・消費の三者が一体となって動かせば非常に良いわけです。
もう一つは、事務局の問題です。多角的な組合事業をおこなっていく為に、職員は建設を取り巻く広い知識と担当分野での専門知識の深さが必要です。
夢は多くの仲間を入れながら、名実ともに京都の業界で牽引車になれる組合にしていきたいですね。新年にあたって、組合員諸氏の益々のご発展とご健康をお祈りして挨拶に代える次第です。


