アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

アラキ工務店 株式会社 アラキ工務店

注文住宅 蟇股の家

 和風住宅が数多くみられる修学院の一角に、斬新なデザインのお住まいを建てられる事になりました。
 細部に工夫が施され、細かいところもすっきりと収まっています。
 設計は、『株式会社 彦根建築設計事務所』さん。
 今回、初めてご一緒させていただいた設計事務所さんです。

「新建築」というこだわり

蟇股の家 外観
蟇股の家 外観

 焼板張。あえて樋をつけないシンプルな外観。
 
 窓の位置や、表札、郵便ポスト、給気口に至る全ての寸法が図面に記されていたので、こんなにもバランス良く仕上げることができました。

蟇股の家 階段
蟇股の家 階段

 余分な材を一切見せないシンプルな階段まわり。
 木製で廻り階段というのは初めてのことだったので、綺麗に図面通りに仕上がるか不安でした。でも仕上がってみると、このかっこ良さ! また違う現場でも造ってみたいです。

蟇股の家 2Fホール
蟇股の家 2Fホール

 大変苦労した手すりと、間仕切壁兼用のシンプルな多目的本棚。
 
 広くはないのですが、コンパクトにまとめてあり、窮屈さを感じません。

蟇股の家 2F吹抜
蟇股の家 2F吹抜

左:蛙股を乗せている梁材を見上げる。着工当初から蛙股をどこに取り付けるのか未確定なまま工事が進んでいたのですが、特等席に納めることができました。 右:ロフトから蛙股を見下ろす。廻りの材木の色に合せて塗装したところ、こんなに!

蟇股の家 リビング
蟇股の家 リビング

 キッチンから寝室・ロフトを望む。建具も引手を目立たなくし壁面の延長のように見せている。
 2Fは寝室以外は間仕切のない一室空間となっていますが、それをさりげなくOPENの本箱で間仕切ってあります。ホントに感じ良いスペースです!

蟇股の家 ロフト
蟇股の家 ロフト

 ロフトからキッチン方向を見る。
 
 吹抜から東西のロフト入口面に統一したデザインの手摺格子を設け、まとまりのある空間になっています。

蟇股の家 和室
蟇股の家 和室

上:縁ナシにアルミサッシの枠が美しい陰を落としています。4.5帖の大壁和室です。 下:和室入口の吉村障子。格子子と框を同じ大きさに。この細さで框をまわって強度を確保できるのか心配してましたが大丈夫でした。かっこいいです!

蟇股の家 洗面バス
蟇股の家 洗面バス

 洗面所と浴室が一体に。洗面と浴室は強化ガラスの間仕切です。配管、照明配線をタイルの目地に合わすよう数ミリの誤差なく施工しました。苦労した甲斐あって、本当に良いものが出来上がりました。

蟇股の家 WC
蟇股の家 WC

 タンクを壁に埋め込むタイプで、しかも便器は壁から跳ね出して固定されているので足元は宙に浮いています。
 陶器、板、EPがそれぞれ綺麗に調和しています。

初めてのお仕事で、沢山の発見。

 新築するにあたり、設計事務所さんを入れたいとのご要望を受けました。
 
 そこで、弊社も加入している「ザ・ハウス」さんを紹介しました。 ここなら沢山の設計士の方が登録されているからです。 そうしたところ、東京の先生に依頼されることに。
 遠隔地なので少し心配しましたが、毎日沢山の電話とメールでやりとりし、すぐ近くにいらっしゃるような気持ちでお仕事をすることができました。
 関東と関西では細部の収まりや、使う部品が違うことも多く、新鮮な発見が沢山ありました。

搬入路ギリギリ
搬入路ギリギリ

 地盤改良時の建柱車。運転手とナビ2人が左右前方から指示を出してやっとの搬入です。
 ちなみ50mの片道に約15分掛かりました。

東建材のみなさん
東建材のみなさん

 地盤改良後の土工事。
 地中梁を入れた上にダブル配筋するため、たくさんの土砂を搬出しないといけません。2tトラックが入らない現場なので一輪車人力搬出です。

麦わら帽子
麦わら帽子

 今回は外周と内周の土台に段差があり、更に縁が切れているという仕様のため全ての土台に墨出しが必要でした。
 作業しているのは黒川君と速見さん。

外装下地
外装下地

上:ボンデ鋼板の玄関庇です。当初は吊金物無しでということでしたが、雪を心配し…。 下:木製窓の雨仕舞。雨漏りは建物にとって最大の敵。不安のある箇所は徹底しました。 右:樋上板金さん。私の細かい仕様に笑顔でお付き合い。ホントにありがとうございます!

焼板と手すり
焼板と手すり

左:外壁の焼板貼り。焼板なので触れると炭が付いて汚れます。狭い足場での作業なので本当に大変そう。でもかっこ良く仕上がったので!
右:2F手摺。仕上り面に一切の金物を見せたくないとのご要望で、どうやって固定しようか悩みました。なんとかなるもんです。

さらに手すり
さらに手すり

 階段手摺です。
 こちらも上記同様、不必要な金具は見せたくないということで…。もちろん、なんとかなるもんです。(^^ゞ

速水さんと清水くん
速水さんと清水くん

上:ロフトの格子製作中です。こういった手摺格子の仕事は、大工さん得意中の得意です!
下:トイレの壁面に埋め込んだタンク。厳密な位置に仕込まないといけなかったので、設備屋さんも苦戦していました。

水廻り
水廻り

上:浴室のタイル貼り。目地が照明や水栓等と綺麗に納まるよう微調整をしてもらい、相当時間を掛けてもらう。 下:浴室の強化ガラス間仕切。ステンの枠がほぼ見えないよう、タイルの目地と揃うよう注意して取付。 右:2Fへの設備配管。仕上げを綺麗にするための配管技術には感服です。

 もともと、古いお住まいを改修するために弊社にこられたお施主様。
 改修に際して、弊社の古材倉庫に保存してあった蟇股を使いたいというご要望をいただきました。
 紆余曲折の上、改修はあきらめ、新築することになったのですが、なぜか蟇股を使うことだけは残ったのです!
 特等席に飾っていただき、かえるさんもさぞかし喜んでいることと思います♪
 (今回の改修工事はブログにも掲載しています。
現場監督 米沢 和也

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