古民家の再生 4つの蔵を持つ古民家
古民家リフォーム工事の竣工写真をご紹介させていただきます。
いつもお世話になっているWIN建築設計事務所さんのお仕事です。
大変大きな建物で、部分改修をさせていただきました。それでも半年以上の工期がかかりました。玄関土間を一歩踏み込むと、木組みが素敵な吹き抜け空間が広がります。建造されたときの大工さんの思いに心を震わせながら、一つ一つ丁寧に改修させていただきました。

門から玄関までの間に広い庭があり建物全体が撮れるなんて吃驚です。外観では壁の塗替・瓦の葺替・樋直し・土間のやりかえをしています。壁の漆喰が白く輝いていますね。

式台のある正式な玄関と、正面玄関が並んでいます。前者は普段閉じています。特別なときでないと開けません。ここは壁の塗替のみでその他の床や天井は古いままを残しています。

玄関から右に廻り込んだ所です。普段はここの勝手口から出入します。そのためにこの通路には出入口が3箇所も。手前は井戸の蓋を竹で作っています。

床は300角タイルを貼っています。壁は塗替。木部はあちらこちらのキズを全て埋木にて処理し塗装。かなり綺麗になりました。

内玄関土間とリビングの天井は張らずに吹抜けとしました。開放感を感じます。

ここは内部全面改修で、床暖房にしています。おそらく一日の大半をここで過ごされるだろうと思います。居心地のいい部屋になりました。

文字通り奥の座敷です。ここは三室続きの部屋で別の通路は縁の廊下を通ります。和室は床のレベルを直し壁は掃除及び補修にとどめています。

床板は古材の地板を使用。天井も古材を使用。どちらも1枚モノの材料で贅沢な使い方です。その分グレードが上っています。

箱階段はそのまま再利用。別の場所にあったものをここに移設しました。最後2段が足らないので付け足し、古色塗りしています。真近で見てもわからない仕上がりです。

力貫が入り幾何学的に納まっている吹抜け部分です。何十年のほこりを落とし、水拭きするとを少しハゲたので、同色の紅柄を塗り、油で吹きこみました。

米蔵、荷物蔵、道具蔵、新米蔵です。ここは今回は照明を引き込むだけなのですが外部も屋根もかなり傷んでいますので、修繕の予定をしています。早くしないと蔵が傷みそうなので少し心配しています。
着工するときは、「まだまだ、こんな大きな建物が残っているのだな」と、大変嬉しく感じたのをついこの間のように思い出します。
大工さんを初めとする数多くの職方には本当に苦労を掛けました。
部屋がたくさんあったので、作業スペースが広く取れ、大変助かりました。こうしていろんな経験を積んで、よりよい技術を身につけていけたらナーと思っています。この現場の大工頭は森脇くんにお願いしました。森脇さーん、これからもタノムヨ~。