アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

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注文住宅 杉だらけの家Ⅲ

 今回も、構造を見せ、節があっても無垢材を使って仕上げたお住まいです。
 今までご紹介したお住まいとあまり変わらないようなシンプルな佇まいですが、断熱や通気に相当気を配って造りました。

リビングから大屋根野地板を見る
リビング ●

 「杉だらけ」といっても、杉は傷つきやすいので、床には松板を張りました。
 構造柱に建具やカウンターなどが額縁なくきれいに収まっています。カーソルをのせると反対側の壁が見えますが、「アルミサッシの大きさに合わせて柱を建てる」という工夫をしています。
( ● 印の写真はカーソルをのせると、カメラアングルが変わります)

リビング吹抜 ●

 リビングから2Fを見上げています。
 天井は、杉野地板厚30㎜の上にポリエチレン系断熱材厚80㎜+通気層+野地合板という構造です。
 天井付近に暖気が溜まるので、扇風機をつけました。

階段

 2Fに上がる階段です。
 階段も傷つきやすいので米松にしました。
 手摺も集成材を使わずに木を継ぎ合わしています。
 壁は珪藻土塗。木部はリボスクリアを塗り、できるだけ自然な風合いを生かしました。

2階廊下 ●

 階段を上がると2F廊下になります。この廊下から1Fリビングを見下ろすことができます。
 壁は内断熱+外断熱+通気層+モルタル下地+吹付仕上です。そのため、いったんリビングを暖めると、部屋中が暖かくなり快適です。
(でも、吹抜になっているので、温まるまでちょっと時間がかかります…)

外 観

 室内の過ごしやすさを優先しましたので、外部は特にシンプルに仕上げています。
 ただ、玄関庇だけは、いろいろ悩んで、ステンレス+強化ガラスで仕上げました。

エクステリア

 タイルを敷き詰めた適度な広さの庭です。
 お住まいを建てるときからタイル割りを考えていたので、いろんなとことで目地をあわすことができスッキリしました。
 勝手口のステンレス手すも、タイル目地に合っているのがわかるでしょうか?

 このような吹きぬけが大きいお住まいは、「木の家」という感じがして大変気持ちが良いものです。
 野地板や構造材を見せて家を仕上げようとすると、「組み立てるときから化粧にしなければならない」ので、事前の打ち合わせに結構時間がかかりました。
 工事中も、化粧材があちこちにあるので、凹まさないように気を配りました。

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 いろんなところをおまかせいただいたので、大変きれいに仕上げることができました。「どうしましょう?」とお聞きすると、「お任せします」と言ってくださることが多かったので、余計に気合が入りました!
 この現場では、細かいところを着工までにいろいろ決定することができましたので、仕上がった空間で生活されるイメージが鮮明になり、よりいっそうお施っさんの期待にこたえたいという思いが強くなりました。
 断熱や気密に気を使いながら施工したのですが、なかなか壁厚にあう窓枠やドア枠がないため大変苦労しました。でも、お施主さんに大変喜んでいただくことができたので苦労も吹き飛びました。
 また、このような現場を担当する事ができればいいなと、思う毎日です。
現場監督 米沢 和也
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