アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

アラキ工務店 株式会社 アラキ工務店

美の壺~木組みが生み出す空間美2~

構造の美しさ 準棟纂冪

準棟纂ぺき ナレーション(以下N)「こちらは明治のはじめに建てられた町家。大工の棟梁の家だったので吹き抜けも特に趣向を凝らしています。見上げてみると天窓の光が差し込む中に、ジャングルジムのような木組みが現れます。用いられている材はおよそ50本。このように多くの材で飾った木組みの空間を準棟纂冪と呼びます。暮らす人にとって自慢の空間です」

大工の腕 Tさん「構造の美しさというものをみせようとしているんですね。豪快さとか壮大さがあります。私どもの先祖が大工をやっていたもので、こうして立派な木組みができました。『俺の腕はこんな腕だよ』というのを見せているんですね」

草刈 長男の奥さん「初めて入った時はすごくびっくりしました。やっぱり、わぁすごいっていう、ちょっとこう町家のショウルームにきたような」
草刈「へぇ、なんでこんなことやったの?」

横木 N「それは天井を少しでも高く見せるためなんです。二階から見てみると縦横の多くの木が組まれていますが、横に通された材は上にいくほど細くなっています。太さの違う材を組み合わせることで遠近感が生み出されています。典型的な町家の吹き抜けと比べて見るとより高く感じられるのです」

天井荒木「丁寧なお仕事ですね」
Tさん「技を見せているんですね」

町家を訪ねたら上を見上げる

ステンドグラス N「こちらのお宅ではスポットライトを取り付け、明かり窓に家紋の模様をあしらったステンドグラスを嵌めこみました。リクエストしたのは台所を任されているKさんです。」

岸本さん 岸本「毎朝、見上げています。ここが、一番好きなところなんです。あと、ステンドグラスつくったのも古いものを古いままに使うよりも新しいものをちょっと入れていった方がいいかなっていう感じで。ほかでは、やっぱり見られない雰囲気ですね。」

木組み N「草刈さん、京の町家を訪ねたら上を見上げることもお忘れなく」

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