アラキ工務店 京都市右京区:京町家、古民家、大工さんと建てる家

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6.返済方法の変更

繰上返済

 住宅ローンは、たいてい元利均等型(毎月の返済額が一定)のため、最初の頃は利息ばっかり払う事になります。
 銀行さんから返済予定表が送られてきてびっくりされることも多いと思います。そこで、「ちょっとでもお金が余れば、住宅ローンの返済に回す」という作戦を取られると利口かもしれません。

  • 《例1》2年目に130万円繰上返済したい
    1000万円を金利4%、30年の元利均等返済方式で借りていた。
     毎月47,742円返済。ボーナス返済なしだった。
     
    • 期間を短縮する場合
      返済期間を5年短縮できる。
      5年間の利息に相当する183万円の得になる。
       
    • 返済額を軽減する場合。 毎月の返済額を5,124円圧縮でき、47,742円 →→ 42,618円にする事ができる。
      全期間トータルで172万円の得になる。
       

 金利4%と少し高めの設定なので、金額がオーバーにでていますが、住宅ローンを組んだ最初の頃に繰上返済をすれば、返済額以上の利息を圧縮できる場合もあることがわかります。
 この例では、100万返せば、100万以上の利息が浮くのですから、やらないと損ですね。
 
 ですから、緊急時の費用を除き、利回り目的の預貯金・株・債券等があれば、住宅ローンの返済に充てることも利口だと思います。

借り換え

 金利の高いときに組んだローンを、低い金利のローンに借り換えることで、毎月の返済額を軽減する事ができます。
 昔、高い金利で融資をしていた「住専」の優良顧客を狙い打ちにし、都銀・地銀が借り換え攻勢をかけていた事が、ついこないだのように思い起こされます。
 
 私も、昔、某生保に勤めていた時、銀行員らしき人につきそわれた顧客が解約手続のために住宅ローンの窓口に並んでいた光景をよく見かけたものです。
 
 既に、土地の値段が下がり、担保割れのためにそうした光景も見られなくなってしまいました。時代が変わりましたね・・・

  • 《例2》7年目に金利3.7%で借り換えたい
     2500万円を金利5.2%(11年目以降6.1%)35年の元利均等返済方式で借りていた。
     毎月129,378円返済。ボーナス返済なしだった。
     現在のローン残高は2280万円である。
     
    • 期間を短縮する場合
       返済期間を28年から21年に、7年間も短縮できる。
       借り換えなかった場合と比べると、10年後のローン残高は▲437万円も圧縮できる。
       
    • 返済額を軽減する場合。  毎月の返済額を20,312円圧縮でき、129,378円 →→ 109,066円にする事ができる。
       借り換えなかった場合と比べると、10年後のローン残高は▲129万円も圧縮できる。
       

 残高の圧縮効果だけでも、上記の金額ですから、利息も含めるとかなりお得になります。
 
 期間を圧縮したほうが、毎月の返済額を軽減するよりも効果が高いことがわかります。利息が複利で増えていくので、返済残高を早く減らしたほうが得だからです。
 
 ただ、100万円程度の利益だと、保証料と登録免許税が馬鹿にならない金額で、「手間ばかりかかって、結局もうからなかった」という事にもなりかねません。
 
 また、固定型→固定型への借り換えは利益が確定できますが、固定→変動への借り換えは、将来、金利上昇局面に遭遇した場合、損が膨らむ事になりますので、注意が必要です。

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